家庭用張材としての皮革は、牛革が圧倒的に多い。
 

家庭用皮革の原料は、牛皮がほとんどで、輸入原皮と国産原皮を使用していますが、現在では大半が北米からの輸入原皮となっています。
原皮の種類はカーフ(calf)、キップ(kip)、カウ(cow)、ステアー(steer)と、大体4つに区分できます。これらの中から私達が通常使用している皮革は、※ステアーが一般的です。牛皮以外の家具用の皮革としては、羊、山羊、馬、豚等の哺乳類のほか、ワニ、トカゲ等の爬虫類が使用されています。
牛の原皮の大半は北米から塩づけされたものが輸入されますが、原皮には様々なキズが入っているのが普通です。又、季節によって質が変わる性質があり、良質で均一な皮革を得る事は大変な事となっています。

カーフ
(calf)
重量15ポンド以下で生後6ヶ月以内。

キップ
(kip)
重量15〜30ポンドで生後半年から2年まで。

カウ
(cow)
重量30ポンド以上で生後2年ぐらいの牝の成牛。

ステアー
(steer)
重量30ポンド以上で生後2年以上去勢した牡牛。

2「鞣し」と呼ばれる皮革の製造工程

皮革の製造は20段階程度の行程が必要ですが、その内でも最も重要な鞣し(タンニング)については3種類あります。(皮はそのまま乾燥させると、タイコの皮のようにカチカチとなってしまいます。それを防ぎ、用品として利用できる品質にする事を鞣しといいます。)

A
タンニン(渋)鞣し 草木の中に含まれている渋(タンニン)を用いて鞣す方法で、通常靴、鞄、ベルト等で使用されている皮革がこの方法によるものです。

B
クローム鞣し クロームを用いて鞁す方法で、軽く、しなやかで、柔らかい皮革に仕上がります。家具用や衣類の皮革として用いられています。

C
コンビネーション鞣し 鞣しは、皮革の品質、風合いを様々にする為に、数種の鞣し方を混合する場合が多く、これをコンビネーション鞣しといいます。

皮革は塗装と仕上げ方法により、“しなやかな変化をみせる”

A.表面加工による分類

スムース 皮革のナチュラルな表面をそのまま生かしたもの。
型押し 模様(シボ)をエンボス(型押し)したもの。スムースは、皮革のナチュラルな表面を生かす為に、キズのない皮を選別する必要があり、比較的高級品といえます。型押しは、エンボスによって皮のキズを隠す事が出来るので、比較的普及品として使用されています。

B.塗装による分類

素上げ 染色だけで表面塗装しない、皮革の味そのものを生かした仕上げ。高級タイプの仕上げですが、塗装がない為、汚れ易く、メインテナンスに難点があります。
アニリン仕上げ 染色した上に、わずかに透明な塗装をしたもの。素上げより用い易いが、それでもメインテナンスが困難です。
セミアニリン仕上げ 染色をした上に、顔料を少し塗ったタイプ。家具用皮革として、安心して使用出来る物性を持った高級タイプです。
顔料仕上げ 顔料で厚化粧した塗装。最も一般的で、物性面でも安心して使えますが、皮革本来の持ち味は損なわれる。但し現在は、表面風合いの非常に良いものがつくられるようになっています。

Up Date 2000.12.27.(wed)