cord-chair : nendo x maruni

cord-chairについて

nendoデザインによる、脚の太さが15mmしかない木製のイス。 9mmの太さのステンレスフレームに対し、シート状の木を巻き付けて化粧するのではなく、無垢の質感を追求するために各種パーツを木から削り出して全体を被服していくことに。これらの部材の肉厚が3mmしかなく、量産用の工作機を使用できないため、ひとつひとつが職人の手によって削りだされ、木目も揃うように丁寧に貼り合わされた。これまでの構造と意匠の最小公倍数を模索する「機能美」ではなく、まるで電源用コードの金属導線とそれを被服するゴムの関係や、鉄筋コンクリートのように、それぞれの役割を明快に切り離してあげることで、木は構造から解放され、本来持つ温もりや柔らかさといった表情が鮮明に浮かび上がり、最大公約数を引き出すようなデザインとなった。

cord-chair
主材:メープル&ステンレス 塗装:オイル仕上げ 塗色:ナチュラル色
W420 x D450 x H802 SH430 (mm)

cord-chair

完成までの道のり

Project Video
Low-Res Video

cord-chairは、木製イスの常識を超えた細さです。1928年の創業から木製イスを作り続けてきたマルニ木工でも、このデザイン提案を受けた時、どうやってこの細さを実現させるかとても悩み、すべてが手探りという状態でした。

はじめから木だけで作っても強度を保つことができないと見て取れました。それでも何かのヒントが得られるかもしれない、また木で作った現物を見てみたい、という期待や好奇心から、まずは今まで通りの方法で一次試作を作りました。そして完成した試作品は想像以上に見る人の心をふるわせました。

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一次試作でデザインのハードルをクリアすることはできましたが、やはり当初から心配していた必要最低限の強度を確保する、という課題が残りました。それを解決するためにステンレスフレームの骨格が入る事になるのですが、はたしてその骨格をどうやって木で包み込むか、というところが実はさらなる難題でした。

cord-chairには、前述の通り必要最低限の強度を確保するため、骨格となるステンレスフレームが存在します。しかしその骨格は内部にあってどこからも見えない、あくまで木製のイス、というのが狙いです。木の選定からはじまり、金属と木を貼り合せたあとのしなりはどうか、木目、接着剤、木部品をどのように貼り合せるのかなど、試行錯誤を繰り返しながらひとつひとつ解決しました。工程としては前脚から作業を開始し、座面をのせて裏側からも蓋をして、背もたれの木を取り付けるといった具合に、下から上へ積み重ねていく要領で木部品を組合せます。

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この工程では木工機械がほとんど使えません。ステンレスフレームに木部品を貼り合せて包み込むという表現の裏側には、すべて非常に繊細な手加工だけで仕上げている職人技が必要となります。さらに数値や図面には表現されない微妙なディテールは、木工職人の技だけでなく感性も問われます。脚から座面へとつながる曲面や背もたれと後脚の接合部など、小刀や特殊な鉋、彫刻刀を使って少しずつ削ぎ落として仕上げます。全ては職人の確かな技術と豊かな感性がなせる技の賜物です。 マテリアルには、ハードメープルが使われています。ハードメープルはその名の通り固くてしかも粘りのある木材で、この椅子を作る上で条件的には最良の材料と言えます。もちろん計画伐採されている再生林を使用しています。

cord-chairは、それぞれの脚に直径9mmのステンレスフレームがあり、それを厚さ3mmの木で包み込むことによって、直径15mmの木の丸棒に仕上げています。この細さはまさにcordです。こうして出来上がったcord-chairですが、実はいつも地面に接している脚先の4点だけ、ステンレスフレームを確認することができます。なぜか。もちろん木で包み込んでしまうこともできたのですが、このイスを持ち上げて裏から見た人にだけ、高度な職人技の一端を垣間見る事ができると同時に、名前の由来通り本物のcordを切った断面のように、金属と被膜の関係性を表現しているという、こころにくいメッセージが含まれているからです。

フォトギャラリー

Photo by Yoneo Kawabe

nendoについて

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nendo

nendo代表 佐藤オオキ

1977
カナダ、トロント生まれ
2000
早稲田大学理工学部建築学科首席卒業
2002
早稲田大学大学院修士課程修了
有限会社nendo設立
2005
ミラノオフィス開設
NHK「TOP RUNNER」出演
2006
昭和女子大学非常勤講師
Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100人」選出
株式会社one percent products設立
2007
Newsweek誌「世界が注目する日本の中小企業100社」選出
2008
作品集「nendo」daab社(独)出版
「cabbage chair」ニューヨーク近代美術館、パリ装飾美術館、
ニューヨークデザイン美術館収蔵
2009
ニューヨーク「Friedman Benda gallery」個展
桑沢デザイン研究所非常勤講師

インフォメーション

展覧会「Ghost Stories: New Designs from Nendo」

会期
2009年10月27日(火)〜2010年1月10日(日)
会場
Museum of Arts and Design
2 Columbus Circle New York, NY 10019 USA
詳細はこちら(英文のみ)
www.madmuseum.org

ご購入について

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お問い合せ

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TEL : 0077-78-2500
広報担当宛