MARUNI COLLECTIONとは

マルニ木工が作るべきものとは何か、原点とは何かを探るため、開発パートナーとしてプロダクトデザイナーの深澤直人を迎え、100 年使っても飽きのこないデザインと堅牢さを兼ね備えた家具づくりをめざし、2008年に「MARUNI COLLECTION」を発表しました。国際的なデザイン感覚と日本独自の木に対する美意識、そして精緻なモノづくりの技が融合したこのプロダクトは、マルニ木工にしか生み得ない「日本から世界に発信する家具」であり、匠の技が生んだ美しさの結晶です。
2010 年より深澤直人をアートディレクターとして迎え入れ、「MARUNI COLLECTION」を世界に誇る日本発の家具ブランドとして確立するため、新たな一歩を踏み出しました。そして 2011年にジャスパー・モリソン、2022年にセシリエ・マンツが新たにデザイナーとして参加し、更なる高みを目指し世界に通用する日本の美しい家具づくりを進めていきます。

新しい定番として世界に発信する「MARUNI COLLECTION」

マルニ木工が作るべきものとは何か、原点とは何かを探るため、開発パートナーに世界的なプロダクトデザイナーの深澤直人を迎え、ひとつの成果として2008年から発表しているのが、「HIROSHIMA」シリーズです。目指したものは100年使っても飽きのこないデザインと堅牢さを兼ね備えた家具。そうして毎年マルニ木工から世界に向けて発表する作品を「MARUNI COLLECTION」と呼び、深澤直人はその中でもコアとなるデザインを想像すべく取り組み、「HIROSHIMA」を生み出しました。
「今まで世界の定番になってきた木の椅子には、デザインというよりは工芸的な手作りの温もりがあります。人間的な温もりがありながら、精緻で清浄なイメージがこのコレクションで目指すものです」と深澤直人は語ります。
良質なスタンダードを生み出すためには、かたちと共に、座り心地の良さ、強固な構造と扱いやすい軽さの両立、木の良さを生かした繊細な仕上げなど、木の家具づくりを熟知した技術者が求められます。

「デザイナーの要望が100%通ってしまうのではなく、そこに技術者の経験に基づく知識やアイディアなど押し返しがあって、はじめて練り上げられた製品になる」

私たちはこうした考えを共有し、まさに共創によって作品を生みだしています。特に「HIROSHIMA」シリーズは、木に対する日本的な美意識やそれを生活文化の中で生かしてきた技術を反映させ、無塗装に近い自然な木肌の仕上げを用いています。
2009年のミラノサローネで展示した「HIROSHIMA」シリーズには多くの注目が集まり、現在では、イギリス、ドイツ、フランス、カナダ、アメリカを始め、世界29か国(2020年現在)において展開されるコレクションに成長しました。世界的なデザイン感覚と日本独自の木に対する美意識、そして精緻なモノ造りの技が融合したこのプロダクトは、マルニ木工にしか生み得ない「日本から世界へ発信する家具」であり、匠の技が生んだ美しさの結晶です。