事例|No.002

Before

After

先日、リフォームにお預かりした製品は、マルニの中でも長く愛されている「地中海」シリーズのレティーロ ダイニングチェアです。発売は、1982年で今なお販売しているロングライフの製品です。

お預かりした製品は、20年以上大切にご使用されたようで、背あての籐の破れがひどく、クッションにヘタリがありました。籐の張替えとともに、塗装補修、クッション交換、ファブリックもカジュアルな明るい素材に張替え、座面に施したアクセントのボタン締めも元通りです。木部のフレームに緩みが出てくる前にリフォームのご依頼をいただきましたので、すっかり見違え、お客様にも喜んでいいただきました。

籐張りの背あては丁寧に取り外し、新しい編み籐を取り付けます。その後、籐張りの塗装とともに、木部の塗装補修を行いました。テーブルにぶつかる背の部分、脚部足先部分など、木部の素地が見えていた部分を補修して全体に塗装を施します。そうすることでしっとりと落ち着いた装いを取り戻せます。簡単に書きましたが、新たに塗装をするよりも部分的に補色して行く作業は、ともすれば色むらを起こします。リフォームでの塗装補修ができるのも職人の経験からのみできる仕事です。

また、ご存知のない方もいらっしゃるかもしれませんが、籐張りは張替え修理のできる素材です。破れたからと諦めないで一度、お問い合わせしてみてください。