新着情報
maruni tokyoにて「Manufacture -Allure of Tradition-」を開催 10月18日(金)~11月4日(月・祝)
この秋、マルニ木工はトラディション家具の再構築の試みとして「Manufacture -Allure of Tradition-」をmaruni tokyoにて開催いたします。
本展ではmaruni tokyoの空間の設えをがらりと変え、細かな造作やアレンジ、リペア、再生部材の活用など、弊社が持つモノづくりの総力を新しい表現手法でご紹介します。
「人が奏でるものづくりの調和が、感性を揺り動かす。」
高品質な家具製造を目指しながらも、人々の気持ちに触れ、感性をゆり動かす仕事がしたい。そんな思いから、創業から90年あまりにわたる自社の歴史とアーカイブを改めて見つめ直し、心をハッとさせるために私たちがいまできることはなにかを再考するプロジェクトをスタートします。
その起点となるのが、今回開催する「Manufacture(マニュファクチュール)」です。
1966年より展開している「Tradition」*¹を、現代の感覚で再解釈。リモデルやパーツ、素材の組み合わせなど多様にアレンジしました。さらに、日本の美に多大なる影響を受けたと言われる英国の老舗、LIBERTYのファブリックや、モザイクアーティストの永井友紀子氏とコラボレーションいたします。
新しい世界観を表現した「Tradition」をぜひご体感ください。
/// Manufacture -Allure of Tradition- ///
会期:2024年10月18日(金)〜 11月4日(月・祝)※1F展示のみ 11月25日(月)まで
時間:10:00~18:00 定休日 水曜日
会場:maruni tokyo
東京都中央区東日本橋3-6-13 >Google map
Tel.03-3667-4021
Organization:マルニ木工|Tradition Project Director:相馬英俊
Art Direction:ミズタユウジ|Photograph:市川昂佑|Exhibition Design:佐藤寧子(Pranks Inc.)|Text:猪飼尚司|PR & Coordination:川村美帆
Special Collaboration:リバティ|Material Support (Fabric, Wallpaper):マナトレーディング
*¹ Tradition:フランスやイギリスの伝統的な家具様式を、日本のライフスタイルに合うようにリデザイン。1966年カービングマシーンを採用した家具彫刻を開始して以来、現在に至るまで発表している「エジンバラ」「ベルサイユ」「地中海」などのシリーズを総称して「Tradition」と名付けた。
本展ではマルニ木工ができる下記モノづくりにフォーカスした展示を行います。
FURNITECTURE 自由設計による造作家具
椅子やテーブルといった量産家具のみならず、店舗やオフィス、展示会やインスタレーション、ウィンドウディスプレイなど、空間に合わせて自由に設計する造作家具を製造。現場に赴いての施工業務もお手伝いいたします。
CUSTOMIZE 既存品の多様なアレンジ
歴代のコレクションに畏敬の念を抱きながら、現代の暮らしやユーザーの好みのスタイルに応じてリデザイン。素材やパーツの変更、機能の追加、着色や装飾の変更など、多様なアレンジ&カスタマイズが可能です。
HOMAGE 歴代モデルの復刻
長い歴史のなかで時代の変遷とともに、製造ラインには乗らなくなった歴代のコレクションを見返し、過去の資料、アーカイブをもとに再検証。さらにクオリティを高めた復刻家具として発表いたします。
REPAIR 確かな修理・修復
ぐらつきの修正や傷んでしまったファブリックの張替えにはじまり、木部全般の補修、塗装の修復や変更、装飾部の再生を担当いたします。マルニ木工の製品のみならず、他社製品でもご相談ください。
REUSE 再生部材の活用
生産の過程で生まれる無垢材の小さなパーツを再活用。自社内の端材を集成し、継手の技を交えながら、強度のある再生材として新たな生命をあたえていきます。
モノづくりが感性に与える意識をより明確に示すために、モザイクアーティストの永井友紀子と協業。ルイ15世時代のロココ様式を取り入れた「マドレーヌ」が、美しいモザイクを纏った「Poltrona Madeleine」として生まれ変わりました。
年月を経たオリジナルの椅子を受け取ったとき、マルニ木工が持つ素材や構造へのこだわり、ものづくりへの高い意識が瞬時に伝わってきました。ヨーロッパの伝統的なアームチェアを彷彿とさせるデザインながら、その丁寧なつくりや細部への配慮には日本人ならではの繊細な感性を感じます。
私が制作するモザイクタイルも、西洋の伝統芸術と日本人の意識が交わる点で共通しているように感じており、今回はヨーロッパと日本それぞれの感覚を巧みに融合させた、唯一無二の作品を目指しました。ベネチアン・グラスをモチーフに、大胆なパーツを用いて動きのある抽象的なモザイクを造形。背景には細やかな白大理石を格子状に配置し、布を連想させる滑らかなテクスチャーを表現しています。
オリジナルの生地柄(マルセリーノ) を連想させつつ、よりダイナミックなモチーフと多彩な色味を取り入れ表現することで、アートピースとしての存在感を一層引き立たせるよう意識しました。─ 永井友紀子 Yukiko Nagai
1981年新潟県生まれ。多摩美術大学環境デザイン学科を経て、イタリア・ラヴェンナ市立美術大学に留学し、モザイクを学ぶ。 2011年にスタジオを設立し、ラヴェンナを拠点に、モザイクアーティストとして活動。「さまざまな素材をモザイクに置き換え表現する」というコンセプトのもと、多様な素材にモザイクを施し、唯一無二のアートワークを構築している。