リフォーム事例

リフォームブログ

熟練した職人が大切に行う家具のリフォーム。事例や修理の工程などについて担当スタッフが情報をお届けいたします。

椅子の張替修理 実例(Y様邸)


今回修理のご依頼をいただいたY様は、ご購入いただいてから20年以上もお使いいただいているお客様です。承った際に、「買い替え」か「修理」で迷っていらっしゃいましたが、思い出があるからと修理を希望されました。
Y様からは
 ・生地の張替え
 ・籐の張替え
 ・椅子の座り心地改善
の3点を承りました。

そこで、今回はよくご依頼いただく張替え作業についてご紹介いたします。

① 検品

お預かりした家具が工場へ運ばれてくると、熟練のスタッフ3~4名でお客様の家具をチェックいたします。ご依頼いただいた修理内容と照らし合わせ、お客様ご自身も気が付いていない不具合箇所が無いか入念に検品を行います。
私もよく検品に立ち会うのですが、その際、修理前にお客様へお伝えした方がよいことや、同じ家具でも年代によって作り方が異なることなど、熟練のスタッフから教わることも多く、とても勉強になります。

② ウレタンの交換

写真は座面のウレタン(クッション材)の修理前と修理後の比較写真です。
張替をご依頼いただいた場合には、ウレタンも合わせて交換しております。
Y様の椅子も20年以上お使いいただいていたので、ウレタンの厚みが新品と比べて半分以下になっており、座り心地が悪くなっていました。

③ 生地の裁断・縫製

型紙を使って生地に印をつけ、裁断し、縫い合わせていきます。

④ 張り込み

座面の木枠にウレタンを載せ、生地を張っていきます。
ただ、マニュアル通りに縫製しても、うまく生地が張れない場合があります。その時は縫製チームと張りチームが現物を見ながら、
 「もう少しふくらみがあった方がきれいに仕上がるよね」
 「じゃあもう少しこういう縫い方をしてみようか」
 「いや、ウレタンの入れ方で調整できるかもしれない」
といったように、長年修理に携わってきた熟練のスタッフだからこそ、どのようにすればより良くなるのかアイデアが次から次へと出てきます。

⑤ 完成

Y様と打ち合わせを行った当初は、木部の塗装修理も検討されていましたが、Y様はとても丁寧に家具を扱ってくださっており、木部の色が経年変化によってとても味わい深くきれいだったため、塗装修理はせず、お使いいただくことになりました。

座り心地も見た目の美しさも新しくなりながら、経年変化により味わいが増した木部がうまく調和し、新品とは異なる良さを持つ椅子に生まれ変わったのではないでしょうか。唯一無二の存在となった椅子をまた20年お使いいただけることは、私たちの喜びです。

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ロゴマークの変遷

マルニ木工の製品に付いているロゴマークは、年代によって異なります。

    1933年~     1952年~     1976年~     1988年~

お客様からお預かりしたこちらの椅子に付いていたのは、2番目に古いロゴマークでした。

修理工場でも最近はなかなかお目にかかることができない貴重なロゴマークの椅子です。
(社内ではクジャクマークと呼ばれています。)
こちらは、単純に珍しいロゴマークというだけではなく、お客様に永年ご愛顧いただいている証でもあります。
ご依頼いただいたお客様はお若い方だったのですが、ご家族から家具を譲り受けたと伺いました。
弊社では100年後も定番として愛される家具を目指し、木と向き合い、モノづくりに励んでいます。こちらのお客様のように世代を超えて弊社の家具を永年お使いくださっているというお話を伺えると、本当に嬉しくなると同時に、身の引き締まる思いがいたします。

一番古いロゴマークが付いている椅子は、私はもちろんのこと、入社30年以上のベテラン修理スタッフに聞いてもお目にかかったことがないと言います。

お持ちの方がいらっしゃいましたら、さらに70年以上お使いいただけるように、お手入れをさせていただきますので、お気軽にお問合せください。

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