Stories MARUNI COLLECTION「HIROSHIMA」
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Story 1
HIROSHIMAの美しさについて
思想がかたちになったとき、美しさが生まれる
デザイナー 深澤直人氏と見出した、「座る行為」の究極のかたち
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Story 2
技術と職人
感性を削り出す、匠の技術
見えない部分にこそ宿る、美しさの論理
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Story 3
納品の実績
空間の重心を、決める一脚
納品事例に見る、“HIROSHIMA”の存在感
Story 2
技術と職人
感性を削り出す、匠の技術

見えない部分にこそ宿る、
美しさの論理
HIROSHIMAアームチェアの完成度を支えているのは、マルニ木工が100年かけて培ってきた「技術の結集」です。例えば世界中から集まる木材の選定は、目利きによってあらかじめ含水率を均一に整え、節や割れを取り除いた木材だけを選び、後々の動きや狂いを最小限に抑えています。さらに椅子の構造や造形にあわせて木目の流れや色味の調和を読み取ります。

背からアームへの流れるような一体成形には、「CNC加工機(数値制御加工)」が欠かせません。この技術は、あらかじめ3Dで設計された曲線や面の形状を、0.1mm単位の精度で刃物に置き換えて制御し、無垢材を彫刻のように削り出します。木は、一本一本で硬さも繊維の流れも微妙に異なる個体差のある素材のため、刃物の回転数、送り速度、加工順序といったプログラミングは、まさに「削る木」と「つくるかたち」に合わせて、一脚ごとに最適化させる必要があります。デザインの美しさを損なわないために、複雑な3次曲面や滑らかな面取りが必要な箇所では、既製の機械では対応できないため、専用の治具(じぐ)や特殊刃物を独自設計し、センサー制御の微調整まで突き詰めることもあります。

とりわけHIROSHIMAのような「丸み」を活かした椅子では、加工の自由度と職人の感性の融合が不可欠です。すべての工程において、徹底したこだわりと高精度な技術が注がれているのです。機械加工では出せない微細な曲面や、手に持ったときの「軽やかな重み」など、設計図には現れない情報こそが、座り心地や使い心地を左右します。木の繊維の向きに沿って磨いていく繊細な感覚。絶妙なバランスで取り去るエッジ。熟練の職人たちは、まるで木と会話をするように、その声を聞きながら仕上げていくのです。

HIROSHIMAアームチェアの触感が唯一無二である理由は、そうした「目に見えない仕事」にこそあると言えるでしょう。
全国のショップへ、ぜひお越しください。
マルニ木工の直営店では、「MARUNI COLLECTION」をはじめとする“HIROSHIMA”シリーズなど、代表的な家具をご覧いただけます。静かで洗練された空間で、手触りや木の質感を確かめながら、ゆっくりとご検討いただけます。木材のサンプルや定番色のシートサンプルもご用意。家具に精通したスタッフが、納品場所やレイアウトのご相談にも丁寧に対応いたします。ご希望の方には、その場でのご購入・後日配送も承ります。お気軽にお立ち寄りください。