2020年9月4日

テーブル塗装修理(後編)

家具の塗装はお化粧と一緒と工場の職人は言っていました。
下準備をしっかりしないときれいな仕上がりにはならないということだそうです。
前編でも下準備のご紹介をしましたが、後編も下準備の工程が続きます。

磨き落とし・研磨

お預かりした天板に塗られている古い塗料、汚れをすべて丁寧にはがし落としていきます。

 

目止め

木には導管と呼ばれる、根から吸い取った水分・養分を枝や葉に送る管があります。木の素材そのままの状態で塗装をしてしまうと、導管を伝って塗料が中に入り込んでしまいます。
そのため、目止め材と呼ばれる塗料を使用し導管の隙間を埋めていきます。
目止め材は粘着性が高いため、流れ込んでいってしまうことがありません。
木目がはっきりと見えるようになりますが、隙間に塗料が埋まっている証拠です。

 

下塗り

ここまで下準備を行いようやく塗装を施していきます。研磨→塗装→乾燥→研磨→塗装→乾燥・・・という作業を何度も繰り返すことで、凸凹だった天板が徐々に平らになっていきます。傷の程度によって、2~5回この作業を繰り返し行います。

研磨をする理由は表面に軽く傷をつけ、塗料を付着しやすくするためです。
最後の下塗りが終わった状態をみると(右写真)、もう完成ではないかなと思うくらいきれいに仕上がっていますが、このままの状態ではすぐに傷がついてしまいます。

 

上塗り

下塗りが完成した商品に上塗りをしていきます。傷がつかないようコーティングをしていく作業を行い、塗装修理は完成となります。
テーブル塗装修理は、納品時に「こんなにきれいになるの」と驚かれるくらい修理の中でも一番喜んでいただけます。
きれいになった状態を見て、納品した後には「この状態を維持するためにはどうしたらよいですか」とお客様よりよく質問をいただきます。
木部のお手入れ方法については下記ページをご覧ください。
各素材のお手入れ方法|木部

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