2022年6月10日

オリヴィエチェア張替えウレタン交換 M様邸

椅子の中にはウレタンと呼ばれるクッション材が入っています。
よくご依頼いただく商品であれば、右写真のように、すでに椅子の座面に成形されたウレタンを仕入れていますが、今回修理させていただいた椅子は修理のご依頼が少ない椅子のため、修理工場で一から椅子に合わせてウレタンを成形していきます。
今回はM様からご依頼いただいた椅子を例に、ウレタンを成形する作業についてご紹介します。

設計図を見ながら、ウレタンに型紙をあて、印をつけていきます。

印がつけ終わると電動カッターでウレタンを切っていきます。

私も実際に作業を体験させていただきましたが、私がやると左写真のように切り口がギザギザになってしまいました。カッターを早く進めすぎるとこのようにギザギザになってしまうそうです。

この椅子で一番の難関はウレタンの小口面を斜めにカットしなければいけないこと。斜めにカットすることで、肘の縁のエッジが鋭くシャープな印象になります。

ウレタンは目に触れることはありませんが、椅子の座り心地や椅子のデザイン形状を左右する、とても重要な役割となっています。

ウレタンはどんなに丁寧にお使いいただいても、長くお使いいただくとヘタってしまいます。そのような時、ウレタン交換をすることでまた心地よくお使いいただけますが、製造図面などがないと元の形がわからず、元のデザインと変わってしまう可能性があります。
製造当時の図面を元に修理することができるということは、メーカーで直すメリットだと思います。

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