2022年8月12日

地中海 ロベリアLDチェア張替え K様邸

家具の修理をマルニ木工にご依頼いただくお客様は、大変ありがたいことに家具に深い想い入れを持っていらっしゃいます。
「結婚した時に両親からプレゼントされた」「自宅を新築した時にカーテンと色を合わせて生地を選んだ」など、家具を購入された際の思い出をお話ししてくださることも多いです。

今回ご依頼をいただいたK様も、家具をご愛用いただいていることがわかるエピソードをお話ししてくださいました。
一見すると4脚とも同じ椅子に見えますが、ご家族の中で「自分専用の椅子」があり、この椅子は「ご主人様しか座らない」この椅子は「奥様のもの」と決まっているとのことでした。
そのため、お預かりした際にどの椅子かわからなくならないよう、椅子に番号を振ってくださっていました。

キャスター交換

お客様からは当初1脚のみキャスター交換のご依頼をいただきましたが、お預かりした椅子が工場に入荷し、工場のスタッフがそれぞれの状態を確認したところ、椅子を持ち上げると簡単にキャスターが外れてしまうなど、他の椅子のキャスターも交換した方がよいことがわかりました。お客様に工場スタッフの見解をお伝えして交換をおすすめしたところ、快諾いただきました。

今回のように、お客様からご依頼をいただいた箇所だけを修理するのではなく、より長くお使いいただけるよう、工場スタッフの丁寧な確認の元、他にも修理した方が良いところがあればご提案させていただくことがあります。

背もたれ素材の変更

背もたれは元々籐張りでしたが、今回の修理で籐張りから布張りに仕様変更しました。

籐はとても魅力的な素材ですが、その素材の特性上、経年変化による毛羽立ちなどで布などが引っかかってしまうことがあります。そのため、お使いになる環境によっては、張替えのタイミングで布張りに変更されるお客様もいらっしゃいます。

完成

今回K様の椅子を修理させていただき、同じ形の椅子でも「ひとつひとつ個性がある一点もの」ということを改めて感じる機会となりました。
これからも「自分専用の椅子」として、ご自宅で長くご愛用いただければ嬉しく思います。

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