リフォームブログ
熟練した職人が大切に行う家具のリフォーム。事例や修理の工程などについて担当スタッフが情報をお届けいたします。
ベルサイユチェア
ベルサイユチェアは弊社の歴史を語る上では欠かすことのできない商品です。
最盛期には「どうやって売るか」ということよりも「どうやっていただいたご注文を生産するか」ということに注力するほど売れた大ヒット商品です。
そのため、現在も修理工場ではたくさんのベルサイユチェアをお預かりしています。
そんなベルサイユチェアは、修理する上でも工夫が詰まっておりますのでご紹介いたします。
背もたれの工夫
ベルサイユチェアは背もたれのフレームに対して、背表、背裏の2枚の板で挟んでいる構造になっています。(上右写真参照)
外から見るとわかりませんが、背板を外してみると、背板の取り付け方法が新仕様と旧仕様では異なります。
新仕様について |
旧仕様について |
釘打ちの治具
上記写真の木の板は、背板にクギを打ちやすくするための治具です。図のように作業台に背板をのせてクギを打つと、どうしても釘が作業台に刺さってしまいます。
この治具には背板のクギを打つ箇所に穴が開いており、クギを背板に打ってもクギが背板のみに刺さるように工夫しています。
肘の修理
お客様の中には、生地は全く傷んでいないが、肘がぐらついてきたので修理してほしい、というご依頼をいただくケースがあります。
肘は背板の中でナットで固定されているので、ナットを固定するため背板を外す必要がありますが、新仕様だと簡単に取り外すことができるので作業が容易になります。
家具の中でも椅子は、お食事をされる時などで必ず使用する無くてはならない存在です。修理する際には一度お預かりをしなければならないため、お客様には大変ご負担をおかけしてしまいます。
椅子をお預かりする期間を少しでも短くできるよう、日々作業の効率化を進めております。
最後に、こんな作業効率化を工場で見ることができたのでご紹介します。
生地の選び方
椅子やソファの張替えでお客様が最も悩まれるのが生地の選定についてです。 今回はこれまで張替えをされたお客様がどのように生地をお選びになっているかご紹介いたします。
◇ お客様から多いご要望
① 同じ生地で張り替えてほしい
今と同じ生地で張替えてほしいというご要望は非常に多いです。しかしながら、30年以上経過している生地の場合、すでに廃番になっているものもございます。
上記写真の生地は特に「生地が気に入っているので同じもので張り替えてほしい」というご要望が多いにも関わらず、すでに廃番になっております。
このような場合には、似たような生地をご提案させていただいております。
② 汚れにくい生地、汚れても拭ける生地がよい
1番と同じくらいに多いご要望が、メンテナンス性の高い生地をお探しの方です。
お子様が小さかったり、ペットを飼われている方は生地が汚れにくいものをお探しの方が多いです。
その際には、ドミテックスという光触媒機能の付いた合成皮革の生地をお勧めしています。
③ フローリング、カーペット、カーテンなどと合わせたい
インテリアが好きな方は、ご希望の生地が明確で、「緑系だとどんな生地がありますか?」などとかなり絞り込んだご要望をいただきます。このような方々へなぜその色を希望されるのかを伺うと、ご自宅のカーテンやカーペットなどと調和がとれる色を選ばれているケースが多いです。
④ どうやって選んだら良いか分からない、相談に乗ってほしい
最初のお問い合わせの段階で生地がお決まりの方はあまりいらっしゃいません。ほとんどのお客様はどうやって選んだらよいか分からない、相談したい、と思っていらっしゃる方が多いです。
どのように生地を選んだらよいかお悩みの方へ、この度、リフォーム相談会を開催することとなりました。
専任のスタッフがお客様のご要望に合う生地をご提案させていただきます。
/// 家具のリフォーム相談会 ///
生地の選び方はもちろんのこと、家具の修理をしてみたいけど、どのようにすればいいか分からないという方へリフォーム相談会を開催いたします。
家具修理のご提案だけでなく、期間中にお申込みいただいたお客様には特別価格にてご対応いたします。
ぜひこの機会をご利用ください。
コロナウイルス感染拡大防止のため、完全予約制とさせていただきます。
ご希望の方は、下記までお申し込みください。
会 期 | : | 12月3日(木)~ 12月6日(日) 開場10:00 / 受付終了16:00 |
会 場 | : | maruni tokyo 東京都中央区日本橋3-6-13 |
申込方法 | : | tel 03-3663-0515 mail hkumakura@maruni.com 担当 熊倉・涌田 |